情報記事

【那須塩原市】野菜も、果樹も、酪農も。インターンからプロ農家まで 選べる5つの研修コース

JR東北新幹線で東京駅から70分!交通網が充実して「県北の玄関口」とも呼ばれる那須塩原市は、観光リゾート地としても人気の高い街。冷涼な気候を生かした水稲、野菜、果樹の栽培が盛んで、生乳産出額全国第2位のまちと、全国でも有数の酪農地帯でもあります。そんな那須塩原市の研修制度「チャレンジファーマー事業」をご紹介します。



那須塩原市の概要

板室温泉と鯉のぼり

那須塩原市はJR東北新幹線で東京駅から70分でアクセスでき、JR宇都宮線や東北自動車道などの交通網も充実していることから、「県北の玄関口」と呼ばれています。駅周辺や国道沿いには市街地が形成され、市の半分を占める山岳地帯には塩原温泉、板室温泉など、四季折々の表情をのぞかせる自然豊かな観光・リゾート地としても人気です。


もみじ谷大吊橋

那須塩原市の農業

那須高原の清水で育ったブランドねぎ「那須の白美人」ねぎ

那須塩原市はその冷涼な気候により、水稲、野菜、果樹の栽培が盛んです。那須連山によって生じる昼夜の寒暖差が、作物をさらにおいしく育みます。


那須塩原市は生乳産出額全国第2位のまち

冷涼な気候は酪農・畜産にも生かされ、令和3年には市町村別の農業産出額が全国第10位、生乳産出額においては全国2位を誇っており、観光農業や加工品などの6次産業化も進んでいます。


ぶどうなどの果樹栽培も盛ん。

令和2年には国から「なすしおばらワイン特区」の認定を受け、“メイドインなすしおばら”のワインの醸造や、生乳を使ったチーズなど、地域ならではのブランド力の向上に力を入れています。


#事例紹介

那須塩原市にUターンし、いちご農家になった菊池太輔さんの新規就農事例


研修制度「チャレンジファーマー事業」

「絶世の美女」をイメージした「那須の美なす」

那須塩原市では、市内で就農を目指す方を対象とした「チャレンジファーマー事業」を実施しています。対象は未経験者から栽培技術向上を目指す方までさまざま。農業経営の知識、技術の習得を後押ししています。

いちご、アスパラガス、なす+露地野菜、ねぎ、酪農の5つの品目で、栃木県農業士や農業指導士(那須塩原市認定)をはじめとする先輩農家のもとでの研修が可能です。


希望によって選べる5つの就農支援コース

「チャレンジファーマー事業」制度は、参加者の希望によって選べる5つのコースが特徴

農業の知識や経験がなくても気軽に参加できる「基礎コース」「おためしコース」、本格的に就農の準備をしたい方向けの「応用コース」「実践コース」があります。

さらに、より気軽に農業に触れてみたいという方向けの「インターンシップコース」も。2日間という短期間から農業体験が可能です。


研修先・研修生インタビュー

左から郡司さん、研修生の相馬さん

今回は、那須塩原市にてアスパラガスを栽培する郡司勝典さんと、「チャレンジファーマー事業」を利用して実地研修中の相馬尚人さんに、那須塩原で農業をする魅力やアスパラガス栽培を選んだ理由などについて、お話を伺ってきました。


アスパラガス農家・郡司勝典さん

アスパラガスが育つ郡司さんのビニールハウス。ビニールハウスは県の補助事業を活用、ハウス建設の際はアスパラ部会の仲間が協力してくれることも

郡司さんは、那須塩原市で農家を営む4代目です。アスパラガスの栽培は、標高500mという冷涼な気候を生かして父の代から始め、今では21棟のハウス栽培(面積にして67アール)に至るまでに拡大させました。また、JAなすのアスパラ部会の部会長を務め、地元のアスパラガス農家との交流や、新規就農者のサポートも積極的に行っています。

那須塩原の農業に貢献したい、この土地で農業で活躍する人を増やしたいという想いから、これまで多くの研修生を受け入れてきました。


「低コストで高単価」がアスパラガス栽培の魅力


アスパラガスを収穫する郡司さん

やはり栽培にかかるコストが他の野菜に比べて少ない、という点が生業(なりわい)にしていくうえでの魅力だと思います。ハウス設置などの初期投資はありますが、栽培を始めてしまえば大きな機械は必要ありません。小型で扱いやすく、収穫量が多いのも特徴です。投資が比較的少なく、高単価である点も、新しく農業をはじめる方にとっては魅力的なのではないでしょうか。


アスパラガスで就農することの魅力を、郡司さんはこう語ります。


酪農や畜産が盛んなのも那須地域でアスパラガスを栽培するメリットです。アスパラガスは堆肥をたくさん使いますが、「生乳産出額全国第2位のまち」ですから良質な堆肥が手に入りやすいです。


どんな人がアスパラガス栽培に向いている?


ベテランの従業員がすばやくアスパラガスを選別していく

アスパラガス栽培に向いているのはどんな人ですか?という問いに、「真面目で、細かいところに目の行き届く人」と答えた郡司さん。茎の状態を見極めながら選定をしていく「立茎(りっけい)」作業をはじめ、アスパラガス栽培には繊細な違いに気づける観察力が求められます。


1年を通して栽培の流れを学べるコースを選択


研修生の相馬さんは来春からアスパラガスの栽培を始める

郡司さんのもとでアスパラガス栽培を学んでいるのが、研修生の相馬尚人さんです。自身も那須塩原市の出身で、これまでは地元のJAなすの農機センターに勤務をしていた相馬さん。実家も農家で和牛繁殖と水稲栽培をしており、いつかは家業を継ぎたいと思っていました。


実家が農家とはいえ、野菜栽培はまた別物。アスパラガス栽培は全くの初心者ということで、一年間を通してその工程を実践的に学ぶ「応用コース」を選択し、今年の4月から収穫や栽培管理までアスパラガスの「いろは」をじっくり学んでいます。

応用コースを選択するメリットは、やはり「一連の流れを学べること」だと相馬さん。独学で新規就農する人も珍しくない中、基礎を学んで土台づくりをすることで、就農後の自信や安心感が生まれると言います。


研修が終わる来年の春から、実際に自分の農地でアスパラガス栽培をはじめる予定です。実家の水田を活用し、施設面積約30アールで栽培をしていくつもりです。米と和牛に新しくアスパラガス栽培を加えた複合経営で少しずつ面積を広げていきたいですね。


新規就農を目指す方へのメッセージ


那須塩原市は農業に力を入れているので、いろいろ相談に乗ってくれます。
JAの生産部会に入る前でも栽培講習会などに来てくれれば、情報を仕入れたり、地域の人と交流することができます。
わからないことが多いでしょうが、わからないで済ませず、とにかく誰かに聞くことが一番大切です。

また、那須地域でアスパラガスを始める方が増えており、アスパラ部会青年部の活動が活発です。就農後のトレーナー制度もあり、アスパラ部会はサポート体制が充実しています。


INFORMATION

郡司さんの経営概況

従業員6名。アスパラガスの栽培は2004年に始め、現在は67アールまでに拡大。来シーズンも増棟を予定している。4代目の郡司勝典さんは栃木県農業士に認定され、JAなすのアスパラ部会の部会長も務める。また、アスパラガスのほか、水稲を栽培している。


那須塩原市の就農サポートは5つの研修コースに加え、地元農家さんをはじめ、行政の皆さんも熱心なところがとても印象的でした。郡司さんはもちろん、市や県、関係機関の皆さんが一丸となって「新しく農業をはじめたい!」という人たちの応援をしてくれる環境がここにはあります。空気も水もきれい、人も温かな那須塩原市で農業をはじめてみませんか?


農地情報

農地についてのご相談は、以下の担当までお問合せください。

 

那須塩原市農業委員会事務局 TEL:0287-62-7186
那須塩原市農業公社 TEL:0287-60-1283

 


空き家情報

市街地と那須岳

那須塩原市では、空き家バンク事業を実施しています。
ご相談は、以下の担当までお問合せください。

 

那須塩原市都市整備課住宅政策係 TEL:0287-62-7162 


相談窓口

那須塩原市では「なすしおばら新たな担い手サポートチーム」を設置して、就農を目指す方へのサポートを積極的に行っています。チャレンジファーマー事業や農地情報など、気になることがあれば、以下の相談窓口に気軽に相談してみましょう。

どの窓口に問い合わせたとしても、連携し農業のはじめの一歩を応援してくれる頼もしいチームです。

 

那須塩原市農務畜産課担い手支援係 TEL:0287-62-7032(就農相談) 
那須塩原市農業公社 TEL:0287-60-1283(就農相談、研修制度、農地)
那須塩原市農業委員会事務局 TEL:0287-62-7186(農地)


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