情報記事

【塩谷町】水と緑に恵まれた豊かな自然環境。 何を作るか迷っているなら塩谷町へ! 研修しながら決められる

塩谷町(しおやまち)は、栃木県の中央より少し北に位置し、清らかな水と原生林に囲まれた小さな町です。東京からのアクセスは、電車とバスで約3時間、車なら約2時間。塩谷町では新規就農者育成研修事業が用意されていて、多品目の栽培技術が学べるほか、研修期間中に月額10万円程度の研修手当が支給されます。地域が一体となって取り組む手厚い就農支援について紹介します。



塩谷町の概要

町のシンボル「高原山」

塩谷町は、北に塩原温泉・那須温泉、西には鬼怒川温泉・日光の観光地をひかえ、県庁所在地の宇都宮市とも隣接しています。町のおよそ6割が山林で、樹齢数百年もの原生林が息づく「高原山」や、名水百選に認定された「尚仁沢湧水(しょうじんざわゆうすい)」など、水と緑に恵まれた豊かな自然環境があります。


「尚仁沢湧水」は、町のシンボルである高原山の中腹に位置し、付近一帯は樹齢数百年にも及ぶ原生林に覆われています。

塩谷町の農業

水資源が豊富でお米の栽培のほか施設園芸も盛んな地域

県内随一の生産量を誇る、特産品の「スプレーマム」。年間を通して安定した出荷を実現している。

塩谷町はその豊富な水資源を活かした水稲のほか、施設野菜の栽培も盛んです。また、県内有数の菊の産地としても知られ、スプレーマムが通年出荷されています。町には地域を活気づけるための「しおやブランド」という独自の認証制度があり、生産者がそれぞれ磨き上げた農産物と商品を認証しています。これまで主に米やトマト、にらなど27品目が認証されており、地元農産物直売所で購入することができます。



塩谷町の「新規就農者育成研修事業」

塩谷町では、JAしおのやが設立した出資型農業生産法人「株式会社グリーンさくら」と連携し、新たに就農を目指す人を対象とした「新規就農者育成研修事業」を実施しています。この研修では、毎年10名程度を募集しており、4月から翌年3月までの1年間、栽培技術などの実地研修はもちろん、農畜産物の販売、税務などの経営指導までサポートが受けられます。


多品目から選べる〝間口の広さ〟が特徴!

「新規就農者育成研修事業」の研修作目は、いちご、アスパラガス、なすをはじめ、幅広い品目が対象となっています。就農に向けて作物を決めかねている人でも、研修を通して実際に様々な品目の農作業を体験しながら決めていける〝間口の広さ〟が特徴です。
また、研修期間中は毎月10万円程度の手当が支給され、収入を得ながら農業の基礎を学ぶことができます。もちろん、研修終了後の経営開始に向けた資金活用についても相談可能です。

 

[研修期間]
4月1日~翌年3月31日 ※期間延長あり
[募集期間]
研修開始前年の9月1日~
[応募資格]
 次の全てを満たす満年齢が18歳以上、原則45歳未満の方
(1)心身ともに健康であること
(2)農業に対する固い意志と意欲がある農業後継者や新規就農希望者
(3)研修後もJAしおのや管内で居住し、一定期間(10年)就農できる方
[選考審査]
書類選考・面接審査
 


新規就農者インタビュー

塩谷町で新規就農した、谷田部秀夫さん。

わいず農園 谷田部秀夫さん

今回お話を伺ったのは、2023年に塩谷町で新規就農した谷田部秀夫さんです。
結婚を機にパートナーの地元の塩谷町に移住し、義父の農業を引き継ぐ形で新規就農をしています。新しいスタートを切ったばかりの谷田部さんに、塩谷町で農業をすることの魅力や今後の目標についてお話を聞きました。


〝食べ物をつくる〟ことで、人の役に立ちたい

就農一年目の今年は、「おくら」と「とうもろこし」の栽培に挑戦している。こちらはおくら畑。

宇都宮市出身で、大学卒業後には医療関係の事務職として働いていた谷田部さん。実家が兼業農家だったため、就農前にも農業に触れる機会はあったと言います。本格的に農業をしようと思い立ったのは、結婚後のこと。パートナーの実家が塩谷町で農業を営んでいたことから、義父の後を受け継ぐ形での「親元就農」を目指すことにしました。就農する前の勉強にと、2022年に「株式会社グリーンさくら」の『新規就農者育成研修事業』に参加し、一年間農業について必要な基礎知識を学んできました。


谷田部さんが育てたおくら

研修では、多品目を学べるのが良かったですね。皆がみな、はじめから作りたい作物が決まっているわけではないので、研修を通してじっくり選べる点が新規就農者にはありがたいです。農薬に関する知識をはじめ、畝(うね)立てやマルチがけなど、初心者向けに教えてもらった実践のコツも役に立っています。同世代の仲間や、地域の先輩農家さん、農業に関わりのある方たちと多くの繋がりができたのも心強かったです。


2024年春からはアスパラガス栽培をスタート予定

一年間の研修を経て、谷田部さんが挑戦することに決めたのは「アスパラガス栽培」です。高単価野菜で、少ない面積でも高い収益が期待できるといい、上手く育てれば一株あたり10年から20年以上収穫可能な点にも魅力を感じました。自宅の近くの畑で、高齢のために農業を引退する先輩農家から中古ハウスを格安で譲り受け、来年4月の初めての定植に向けて準備を進めています。


2024年からのアスパラガス栽培に向けて、ハウスの準備をする谷田部さん。

ハウス5棟分、12aの栽培面積をまずは一人で切り盛りしていくという谷田部さんに、就農するにあたっての目標を伺うと…


農業って、あらゆる活動の根幹にあると思うんです。どんな仕事をしている人だって、毎日何かしら〝食べて〟生きていますよね。そしてその食べ物を誰が作っているかって言ったら、やっぱり農家なんですよ。それがすごくかっこいいなって。まずは自分が安定して栽培していけることを目指していますが、その先に、これからの若い世代に説得力のある選択肢を示したいんです。もし将来に迷ったら「農業」という道もあるよ、と伝えられるようになりたいですね。


谷田部さんのような先輩農家の存在が、新たに「農業がしたい!」という人の道しるべになってくれるのでしょう。農業を選んだことに「後悔はありません!」と力強く語った谷田部さんの、これからが楽しみです。


まとめ

塩谷町は宇都宮市と隣接しており、市内へのアクセスもよい地域です。近年、谷田部さんのような若い世代の新規就農希望者が増加しているといいます。塩谷町の担当者は「農業は家庭を大切にしながらできる仕事」だと話します。町独自の子どもへの支援策も充実していて、子育て世代にもメリットがいっぱい。自然豊かな環境と、温かいコミュニティの中で育む家族との時間。農業をしながらの〝理想の暮らし〟が、塩谷町で実現できるかもしれません。


就農準備にまつわるあらゆる相談は栃木県農業振興公社のワンストップ窓口へ


農地情報

農地のあっせんや賃貸借等のご相談については塩谷町役場産業振興課および農業委員会で受け付けています。


空き家情報

塩谷町では定住を考える人のために「空き家バンク制度」を設けています。登録されている空き家の改修や修繕に要した費用の一部を補助する支援制度もあります。


相談窓口

新規就農などの相談は塩谷町産業振興課や塩谷町農業委員会、移住・定住・空き家のご相談は塩谷町企画調整課にて受け付けています。

 

〒329-2292 栃木県塩谷郡塩谷町大字玉生955-3
【新規就農・就農相談】塩谷町 産業振興課 農業振興担当
MAIL: sanshin@town.shioya.tochigi.jp
TEL:0287-45-2211
【農地情報】塩谷町産業振興課または塩谷町 農業委員会事務局
MAIL: nougyou@town.shioya.tochigi.jp
TEL:0287-45-2211
【移住・定住・空き家】塩谷町 企画調整課
MAIL: kikaku@town.shioya.tochigi.jp
TEL:0287-45-1112


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