いちごで就農するならいちご王国で!栃木県にはいちご栽培を始めるメリットがたくさん!!
「とちぎのいちご」ブランド
半世紀にわたり生産量全国1位を誇るいちごは栃木県の代表的な農産物。
栃木県には平坦で肥沃な大地が広がり、日光や那須連山を源とする豊富な水資源があります。さらに、穏やかな気候、特に冬の日照時間が長く、昼と夜の寒暖差が大きいなどの特徴があり、高品質ないちごを生産するのに最も適した環境があります。
また、栃木県にはいちご専門の試験研究機関「いちご研究所」があり、「とちあいか」や「スカイベリー」、「とちおとめ」など、ブランド力の高い品種を生み出しています。当研究所が新品種・新技術の研究を積み重ねることにより、本県いちごの高い生産力やブランド力の基盤が築かれています。
「いちご王国・栃木」ならではの強み
栃木県では、高い栽培技術を持ついちご生産者(とちぎ農業マイスター)が研修生を受け入れているので、これからいちごで農業を始めたいと思う人にとって心強く、大きなアドバンテージになります。また、農業団体と行政等が連携した就農後の技術的なサポート体制も整っており、栃木県内のどのエリアで就農することになっても安心です。
さらには、大消費地である東京都などに近く、農業団体の販売体制も整備されており、生産したいちごを安心して出荷することができます。このことは「いちご王国・栃木」ならではの強みの1つです。
いちご農家への補助金も充実!
研修中に利用可能な補助金(R5年度)
いちご農家を目指す方に向け、研修中から受け取れる各種補助金が充実しています。
代表的なのは国の就農準備資金ですが、各市町にも新規就農者を支援する補助金が多数整備されています。研修中の研修手当を支援する「足利市新規就農塾事業(足利市)」や、研修支援として「那須烏山市新規就農促進事業(那須烏山市)」「農業研修支援交付金(那珂川町)」などがあります。
研修後に利用可能な補助金(R5年度)
国の経営開始資金や経営発展支援事業のほか、いちご農家を対象とした補助金があるのも栃木県だからこそ。新規就農者に限定した事業ではありませんが、「園芸大国とちぎづくりフル加速推進事業」ではオリジナル品種の生産拡大に必要な栽培用パイプハウスの整備等に対する助成もあります。
また、市町によるいちご農家向けの新規就農サポートも充実しています。例えば、施設整備等を補助する「真岡市新規就農者育成確保支援事業費補助金(真岡市)」「園芸作物生産施設等整備事業(宇都宮市)」「新規就農サポート事業費補助金(栃木市)」などがあります。
研修制度が整っている!
自分に合った研修制度が選べる
栃木県には各地域にいちごの研修制度があるため、希望の地域や自身のキャリアプランに応じて受けたい研修を選ぶことができます。それぞれの地域で実施するいちご研修については「いちご研修一覧」で表にまとめていますので、ご自身に合った研修を探してみてください。
とちぎ農業マイスターから学べる
栃木県には「とちぎ農業マイスター制度」という制度があり、これまでに就農希望者約50人(令和2(2020)年~5(2023)年度)がマイスター研修を受けています。マイスターに選ばれた、高い技術をもつ“いちご経営者”が栽培技術や経営管理などを教えてくれます。マイスターは地域からの信頼が厚く、農地や施設の確保を支援し、地域との橋渡しをしてくれるという役割もあります。
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栃木県のいちご研修制度一覧
研修期間で選ぶ
県の農業大学校や各地域の研修制度には、2年制・1年制、それに働きながら学べるコースがあります。
2年制
いちごは苗づくりから収穫が終了するまで約15カ月かかります。2年制の研修なら、1サイクルを通しでしっかり学べます。生産技術の習得に加え、経営管理についてのカリキュラムも充実しています。
<2年制の研修制度>
1年制
地域のいちご研修の多くは1年制です。地域を決めている方や早く独立したい方におすすめですが、終了後にスムーズに経営がスタートできるよう、農地やハウスなどの準備を研修と並行して行う必要があります。
働きながら学べる
今の仕事を続けながら学べる週末のみのコースなどもあります。農業経営や栽培技術の基礎知識について学習し、農業をより身近に感じたい方におすすめです。こちらのコースを修了後、別のコースでじっくり時間をかけて学ぶことも可能です。
<週1日~学べる研修制度>
観光農園に特化した研修プログラムも
いちご農家を目指す方の中には、いちご狩りができる観光農園の経営を考えている方もいるでしょう。栃木県内には観光農園の研修制度もあります。観光農園の経営に必要な栽培技術や接客、販売に関する基礎的な知識が学べます。以下のような方には特におすすめです。
・将来的に観光農園を開きたいと考えている方
・観光農園経営に興味のある方
<観光農園型の研修制度>
いちご研修一覧
栃木県内ではいちご農家を育てる研修が数多く開講されています。多くの研修が4月スタートで応募期間が限られているため注意しましょう。
自分に合っているのがどの研修か迷ったら
研修制度の例
経営についてもしっかり学べる|栃木県農業大学校いちご学科
栃木県農業大学校に設置されたいちご学科。将来、栃木県のいちご農家のトップランナーとなり、地域のリーダーとして活躍する経営者を育成するために令和3(2021)年に設立されました。
1年目には学内を中心に基礎知識と技術を学び、2年目には実際の生産現場で実践的な栽培技術や経営管理能力の習得を目指すカリキュラムが組まれています。卒業後すぐに独り立ちできるよう、就農準備もカリキュラムと同時並行で進められます。就農イメージの確立、就農候補地の決定ののち、農地や設備の情報収集や実際の取得に向けた準備は、学校だけでなく地域の関係機関と連携してサポートしてくれます。
日本一のいちごの産地、真岡市ならではの研修プラン|新規就農塾(真岡市)
真岡市は、市町別で“いちご生産量日本一”を誇る、栃木県の代表的ないちごの産地です。日本一のいちごの産地ならではの研修プランが充実しています!真岡市では、市場出荷型(JAはが野管内※でいちご農家として就農したい方)の研修のほか、観光農園型(「井頭観光いちご園」で就農し、観光農園を経営したい方)の研修も行っています。研修期間は4月から1年間。
※JAはが野管内…真岡市のほか、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町が該当します。
<JAはがの 新規就農塾(市場出荷型)>
JAはが野管内の熟練農業者のもとで1年間の研修を行います。研修後の確実な就農に向けて、就農計画の作成や農地の取得・借入、施設設置などの就農準備も行っていきます。
<井頭観光いちご園 新規就農塾(観光農園型)>
井頭観光いちご園(真岡市上大田和3006番地)の先輩農業者や外部の専門家のもとで1年間研修を行い、観光いちご園の経営に必要な技術および基礎的な知識を習得します。就農に向けた農地や施設等の準備も行います。
実践に則した研修内容と充実のアフターフォロー|鹿沼市いちご新規就農者研修
いちごの産地として栃木県内でも特に実績のある鹿沼市では、市独自でいちご専門の研修制度を設けています。
2年制で、1年目は「とちおとめ」「とちあいか」「とちひめ」など複数品種のいちご栽培について、土作りから育苗・定植・収穫まで、一連の栽培技術を習得し、2年目は研修用ハウスでいちごを実際に栽培し、出荷・販売を経験するまでが研修内容となっています。実践に即した研修となっており、研修後にもすぐに活かせる内容を学ぶことができます。
就農時の農地借り入れの斡旋やハウス整備に対する支援を受けられるなど、アフターフォローも充実しているのが特徴です。
研修制度について詳しく知りたい
研修生の声
栃木県で研修を受けて就農した、いちご農家の声を紹介します。
島野さん|家計との両立を考え、1年間の研修を経て独立
自分はできるだけ早く事業を始めたかったので、1年で認定新規就農者になれる「とちぎ農業未来塾(就農準備専門研修IIコース)」を選びました。
2年かけて学ぶ鹿沼市の研修制度もありますが、2年間補助金と妻の給料だけでは生活が大変だと思ったので、1年で学んで翌年から自分で作ったほうが、家計的にも楽かなというのはありましたね。
月・水・金曜日に農業経営と栽培技術を学び、火・木曜日は鹿沼市内の先進農家で実践的な研修を受けました。その方が栃木県農業士だったのがよかったですね。いちごは採れる人と採れない人で収量に5倍もの差があるといいますが、トップの技術が学べたのは大きかったです。そして技術や経験はもちろん、地域にも精通されていました。
さいごに
栃木県では農業団体・行政・農家が一丸となって、いちごの生産はもちろん、後継者育成にも取り組んでいます。ブランド力や販売力に加え、研修中はさまざまなサポートが受けられる体制も整っているため、栃木県で新規就農したい方、いちごで農業を始めたい方はぜひ栃木県でいちご農家への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。